本来、親切は人にとっていいものです。
親切にされると物事が捗ったり、楽になったり。
嬉しい気持ちや感謝の気落ちを持つことだって少なくありません。
しかしそんな親切な行為も、やり方によっては人を傷つけてしまうことがあります。
今回はせっかくの親切で人を傷つけないために、どんなことに気をつければいいのか考えます。
なぜ親切で人は傷つくことがあるか
そもそもなぜ親切で人が傷つくのでしょうか。
親切をする人は全くそんな意図がないにも関わらず、現実にはしばしば発生しているようです。
物事がうまくいかなくなる
失敗したとき、人を傷つけることがあります。
予定通り親切ができていれば、相手を楽にしてあげられるはずが、仕事や勉強、生活など物事がうまく進まなければ、嫌な気持ちになったり不安を感じたりするでしょう。
モノを壊す
失敗の派生で、モノを壊してしまう場合です。
シンプルに困ります。
特に壊されて困るのが、2度と手に入らない種類のモノです。
思い出の品や苦労して作ったモノ。
軽い気持ちでこうしたモノと関わることはやめた方がいいでしょう。
自分が劣っているように感じる
多くの場合で親切を行う側は何らかの優位性を持っています。
悪気がなかったとしても、親切を受ける側からすると
「見下されているような気がする」
「自分が惨めに思える」
と劣等感を感じてしまうことがあり得ます。
相手の意図に反する
相手のためにと思ってやったことが、実は相手の希望では全くなかった。
親切をする時にありがちなことです。
この行為がもたらす本当の深刻さは、自分の行為が相手に対する攻撃と同じであると親切をする側が気付きにくいことにあります。
どういうことかというと、
「相手のしたいことを手伝う=1」
とした時、
「相手のしたいことを手伝わない=0」
なのですが
「相手のしたくないことを押し付ける=−1」
となってしまいます。
相手に良かれと思ってやっていることが、実はそうではなかったということは、非常に大きな認識の相違を生んでしまうのです。
機会を奪う
経験する機会を奪うことも、相手を傷つけることになります。
「危ないからいいよ。こっちで対応するよ」
「大変だからやっておくね」
一見、親切に見えますし、相手も楽がでしょう。
しかし反面では相手が学習したり成長したりするチャンスを無くしてしまう可能性があります。
何でもかんでもやってあげるのは本当の親切とは呼べません。
傷つけないためのガイドライン
では人を傷つけないためにはどんなガイドラインに従って親切をした方がいいのでしょうか。
相手第一主義
とにかく相手を中心に考えて親切をしましょう。
相手のことで何を知っているのか、何を知らないのか、よくよく考えてから判断することが大切です。
逆にこれができない時は親切をすべき時ではないのかもしれません。
失敗の原因に近寄らない
傷つける原因に何そうな物事には近づかないのが吉です。
自信のない分野での手伝いはさけ、相手が特に困っていなそうであれば余計なお世話は慎みましょう。
結果を考える
自分の行動の結果、一体何が起こるのか予測しましょう。
最高の場合と最悪の場合、それぞれ相手とこちらにどんな影響があるのか。
どのように失敗するかはわからなくても、最悪の結果だけは予測が立てやすいものです。
予測なので過去の経験から延長して考えてみるのがいいでしょう。
オーバーに考えるのも面白いことではありますが、現実にはなかなか起きないかもしれません。
感情的にならない
ネガティブにもポジティブにも、感情が振れている時は要注意です。
正常な判断ができない、もしくはバイアスがかかっておかしな行動をするかもしれません。
自分がやたらと落ち込んだりテンションが高かったりした場合には、今親切を行うには難しいコンディションにあるのかもしれないと考えてみましょう。
事後に回復できるか
結果がよくないものであっても、回復することができればまだいいもの。
反対に回復不能な状況に陥る可能性があるとしたら、慎重に行動したほうがいいでしょう。
注意したいのは、軽く考えて回復可能であると根拠なく判断することです。
弁償できると思ったものが、2度と手に入らないものだったとか、思い出の品で同じものと交換すればいいわけではなかったとか。
安全策をとって「2度と回復することはできない」くらいに考えた方が、無難かもしれません。
注意点
人を傷つけないためのガイドラインは、反対にして使うと人を傷つける手法としても使えます。
悪用すると
ガイドラインを悪用することは可能ですが、やったところで効果は薄いです。
なぜなら悪用を続けると間違いなく「感じの悪い、嫌なヤツ」として周囲から認識されてしまいます。
まとめ
・親切がうまくいかないと傷つく人もいる
・相手視点を第一に、自分を律して親切をしよう
・悪用するとただの嫌なヤツになってしまうので注意
ではまた!
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