困っている人を助けるのは親切の一つです。
ですが困っている人と一口に言っても、状況は様々あります。
時として相手のためにならない過剰な親切となってしまうことも。
今回はそうした過剰な親切を防ぐための方法について考えます。
過剰と適切を分けるもの
まずは過剰な親切と適切な親切をどう判別するかご説明しましょう。
困っている相手を助けるのは同じ
共通点としては、困っている相手を助けるということです。
また意外かもしれませんが、程度は関係ありません。
こちらの行動は同じだったとしても、場合によっては過剰だったり適切だったりします。
相違点は困りごとの原因
では何が相違点になるか。
それは相手が困っていることの原因です。
適切な親切は、相手のより良い行動を促します。
例えば、
・相手がやりたい仕事を助ける
・知りたい、学びたいと思ったことを教える
・健康的な習慣を身につけられるように一緒に運動する
などです。
一方、過剰な親切は相手の良くない行動を促します。
本来であれば相手が責任を取らなければならないことを代わりにやってあげることです。
例えば、
・相手が仕事でやってしまった失敗をこちらで引き受ける
・相手ができないことを代わりにやってあげる
・ダイエットをしなければならないのに、相手が喜ぶからとついお菓子を買ってあげてしまう
なぜ相手が原因の困りごとを助けるのは良くないか
なぜ相手が原因の困りごとを助けるのは良くないのでしょうか。
それは相手が反省したり改善したりする機会を奪ってしまうからです。
短期的には困りごとを助けることはいいことかもしれません。
しかし長期的に見たとき、いつも助けられる訳ではないため、相手自身が何とかする必要があります。
相手にとっては不快さや痛みを感じた方が、物事に対して自分で適応しようという気になりやすいです。
ところがこちらが助けてしまうと相手はそれに依存するようになります。
そして相手が自分で何とかしないので、こちらはいつまでも支援してしまう。
まさに悪循環です。
過剰な親切を止めて適切な親切をするには
そこで過剰な親切はやめて、親切を適切なものにする必要が出てきます。
ここでは適切な親切をするコツをいくつかお伝えしましょう。
全ての原因を見抜くのは難しい
そもそも論になりますが、全ての原因を瞬時に突き止めるのは難しいことです。
相手には相手の事情がありますし、言いたくないこと知られたくないこともあるでしょう。
また前後の要素が関係している場合には、確かめることが困難な場合がほとんどです。
過去のことになると記憶は曖昧になりますし、相手自身も状況を把握していない可能性もあります。
下記に書いてある方法も、あくまで把握しやすくする程度と理解するにとどめてください。
どうして困っているのか聞く
まずはストレートに状況に至った経緯を確認しましょう。
これは通常の親切を行う際にも使うことですし、特にやましいことがなければ相手はむしろ喜んで教えてくれるかもしれません。
相手の認識が常に正しいとは限りませんが、何らかの真実を含んでいることがほとんどです。
きっと判断へのいい材料となることでしょう。
状況証拠を集める
相手から聞き出せなかった時には、周囲から状況証拠を集めましょう。
なるべく事実や客観的な証拠である必要があります。
先程と違って他人の話は参考程度にしかなりません。
当事者に対する感情や考えが反映された意見の可能性が高いからです。
過剰な親切と判明したら止める
確かに相手に対する過剰な親切は良くありません。
しかし瞬間的に過剰になることはあります。
ただ、もしそうなった時には引き返せばいいのです。
常に自分の親切の影響を考えて、その親切が相手にどんな効果があるか見てれば、過剰な親切はかなりの割合で防げます。
親切のフィードバックをもらう
自分の親切が及ぼす影響の正確な見極めは難しいです。
この場合、相手を見極めるだけでは不十分となります。
そこで相手や周囲の人に意見をもらいましょう。
と言っても、
「この間してあげた親切だけど・・・」
なんて聞くわけにはいきません。笑
あくまで相手の困りごとに焦点を当てて質問しましょう。
「この間のトラブル、どうなった?」
「昨日わからなくて困ってた件、解決した?」
ここでこちらへの感謝が出るようであれば、相手にいい影響を及ぼしたとわかります。
反対にあまり言及がないのであれば、自分の見立てが間違っていた可能性が高いです。
その場合にも相手にどうやって困りごとが解決したか聞いてみてください。
自分が気づかなかった点や力が及んでなかった点が見つかるはずです。
まとめ
・過剰な親切は相手のためにならない
・自分の親切を常に確認し、適切なレベルを維持しよう
・相手の困りごとに焦点を当てて考え続ければ学びが得られる
ではまた!
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