しんせつラボの目的は「親切を増やすこと」です。
実はこれ、誤解されているのかなと最近思うようになりました。
その誤解とは、
人に親切をすることを勧めている
です。
確かに親切を勧めている要素はあります。
しかし当ラボでお伝えしたいニュアンスはちょっと異なるのです。
今回は世間でよく聞く「人に親切をしよう」に足りていない要素について解説します。
ちなみに当ラボも当てはまる項目は多数あり、戒めとしているところです。
親切を勧めるときに足りていないもの
では人に親切を勧めるときにしばしば足りなくなる要素とは一体何なのでしょうか。
前提からご説明しましょう。
【前提】親切を勧める人は善意で行っている
前提として親切を勧める人は、それを善意で行っているということです。
自分に何か見返りを求めてとか、相手を操作したいとか、そういう気持ちでやっているのではないと思います。
しかし良かれと思って行うことにこそ、注意を向ける必要があります。
その証拠が次に挙げるような視点が、親切を勧めるときに不足しがちであるということです。
親切ができない人への思いやり
世の中には親切をしたくてもできない人がいます。
例えば、
・うまく人に話しかけることができない
・何をしたらいいのか思いつかない
・過去に失敗したことがあって、勇気が出ない
のような状況にある人です。
この点に対するケアや前置きなしに親切を勧めることは、こうした親切ができない人たちを傷つけかねないため注意したほうがいいでしょう。
具体的な親切を行うための提案
一口に「親切をしたほうがいい」と言われても何をすればいいのか。
戸惑う人は多いと思います。
それに対して、
「相手への思いやりがあればわかる」
「状況を見ながら判断しよう」
だけでは余計に混乱してしまう可能性があります。
確かに全てのことをあらかじめ準備しておくことは困難です。
しかし具体例を示すことで、応用が効きやすくなります。
当ラボでも以下の記事などで具体例を明示しておりますのでご参考まで。
相手が親切な人かもしれないという前提
「人に親切をしよう!」
という意見にはある前提があります。
それは、
相手は親切な人ではない
という前提です。
ごくごく当たり前のことですが、世の中には親切な人もそうでない人もいます。
また親切さのレベルも人によって様々です。
特定の場面でのみうまく親切ができたり、その反対だったりする人もいます。
人に親切を勧めるときに、「相手が親切な人かもしれない」ということは検討したほうがいい前提でしょう。
どうやって親切を受け取るかという相手目線
親切を勧められて、
「よし、明日から人に親切をしよう!」
と思う人も皆無ではありません。
ここで問題になるのは、親切をしようとしたのはいいけれど、
「相手が受け取ってくれない」ことです。
もしこの点について何らのケアもしなければ、せっかく親切にしようと思った人も挫折感を味わって、
「もう親切をするのはよそう」
となってしまうかもしれません。
親切を増やすのであればこの点についても、合わせてお伝えする必要があります。
自分はどうしているのかという事例提供
親切を勧めてもなかなか広がらない原因の一つに、
「そういうあなたはどうなんですか?」
という当然の疑問に答えていないことが挙げられます。
この疑問に答えるのはなかなか難しいところです。
しんせつラボでも一番できていないところでもあります。
なぜ難しくなるかといえば、
・自分の親切を伝えると自慢ぽくなる
・本当に親切ができているか疑わしい
などの問題があるからです。
なので私のスタンスとしては、
・親切っていいよね
・でも自分はまだまだ親切な人じゃない
・考えながら実践する
・情報も発信していきたい
という感じでやっています。
このように相手に対して何か言うときは、自分のことが疎かになりがちです。
できていないことを言ってはいけないというわけではありませんが、相手がどう感じるかは考えておいたほうがいいと思っています。
注意点
「人に親切をしよう」という意見に対して、足りないところをご説明してきました。
ただし、これらの指摘にも注意すべき点はあります。
全部伝えられるわけじゃない
そもそも完全無欠な意見なんてありません。
言葉が足りなくなることはいくらでもあります。
今回ご紹介した要素は確かに説明したほうがいい事柄です。
しかし全てを伝えるためには時間も工夫も必要でしょう。
また受け取る側も同じように理解するためのリソースを要求されます。
全ての要素について伝えることは現実的ではないのです。
だから今回の記事に対して批判するのはやめてください。
まとめ
・人に親切を勧めるときには注意が必要
・特に相手のことはよく考えよう
・また自分自身できているかの確認も忘れずに
ではまた!
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