「親切な人は自分のために他人を利用しません」
こう言われたとしても多くの人は、
「そりゃそうでしょ」
「何を当たり前のことを」
と思うかもしれません。
では次の質問はいかがでしょう。
「なぜ、そう言えるのですか?」
どうでしょうか。
意外と難しい質問なのではないでしょうか。
今回は当たり前の事実と思われている、親切な人が自分のために他人を利用しない理由について考えます。
私たちは意外と他人を利用している
最初から意外で、ちょっと辛い事実をお伝えするかもしれません。
私たちは日常的に他人を利用しています。
もちろん、私も確実にやっています。
それを明らかにするためにいくつかの事例をご紹介しましょう。
自分が嫌なことを代わりにやらせる
日常生活のちょっとした嫌なことを自分の代わりにやらせることは、相手を利用することです。
例えば家庭であれば、
・朝のゴミ出し
・トイレ掃除
・無くなった日用品の補充
・食器洗い
・食事の支度
・洗濯
などです。
パートナーや家に押し付けてませんか。
そして、
「ちょっとぐらいやってくれてもいいじゃないか」
などと理由にならない理由をつけていませんか。
何かを提供させる
相手から進んで提供してくれるならいいのですが、こちらから何かを要求することは時として奪い取るのと変わらない行為です。
例えば、
・「ちょっと手伝ってよ」と言って数時間拘束する
・お菓子を「一口食べさせて」と言って半分以上食べる
・「これオススメだから買ってみて!絶対に!」と言って買い物をさせる
などが挙げられます。
ストレスの吐け口にする
相手を自分のストレスの吐け口にしている人もいます。
例えば、
・一方的なグチや自分の話ばかりする
・相手が行きたくない飲み会や買い物などに付き合わせる
・八つ当たりをする
などです。
こちらはスッキリするかもしれませんが、巻き込まれる相手はどうでしょうか。
親切な人が他人を利用しない理由
それではなぜ親切な人は他人を利用しようとしないのでしょうか。
これには大きく2つの理由があります。
他人への貢献を考えているから
親切な人は他人への貢献を第一に考えています。
そもそも他人を利用するという発想がないのです。
「利用する」より「利用される」方を考えてしまうわけですね。
利用することの悪影響を理解しているから
他人を利用することには様々な悪影響が考えられます。
人間関係が壊れてしまうかもしれません。
相手にひどいことをしてしまったと良心が痛むかもしれません。
親切な人はそうした悪影響を理解しているからこそ、自分が同じことをしないように注意しているのです。
注意点
では他人を利用するような人が全面的に悪いかというと、それもやや極端な見方です。
利用する側にも事情はあります。
以下のような点に気をつけましょう。
精神的にショックを受けている
何か辛いこと、嫌なことがあったときに誰かに話を聞いてもらいたい。
これ自体は当たり前の感情です。
本来であれば言い方や話す場所、タイミングなど注意して話してくれたらいいのですが、ショックを受けているとそんな余裕は無くなります。
相手の心情を理解できない
他人を利用しようとする人は、相手の心情を理解できていない可能性があります。
困っているのだから、やってくれて当たり前というわけです。
洞察力や認知力など能力の問題なのか、心理的に追い詰められているのか。
いずれにしても相手の心情が理解できなければ、相手を利用しようとしてしまいがちになるのは当然でしょう。
まとめ
・みんな誰かを利用している
・親切な人は利用される側として戒めている
・ただし利用する側にもそれなりの理由があるかも
ではまた!
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