何かをよく理解するために、反対のことを考えてみるという方法があります。
例えば、
「自分の得意なことを知るために、苦手なことを考えてみる」
「節約するために、無駄遣いしていることはないか考えてみる」
など、理解したいものが「何ではないか」を知ることは有効です。
今回は何が親切ではないか、「不親切」について考えます。
不親切とは何か
そもそも不親切とは何なのでしょうか。
親切と同じく、一口にいうことは難しいです。
ここでは不親切の理解を深めるために、どんな性質を持っているのか解説していきます。
手伝わない
不親切の特徴の一つは、助けが必要な時に手伝わないことです。
もちろん手伝わないことそのものは、こちらに危害を加える性質はありません。
しかし日常の中で、ちょっと助けてくれれば楽になるという状況は多く、それをしないのは親切とは呼べないでしょう。
邪魔になる
積極的に妨害をするわけではなくとも、こちらの行動を制限してくれば、同じ効果があります。
邪魔になっているにも関わらず、位置を変えたり行動を変えたりしないのは不親切ですね。
空気を読まない
その場の雰囲気や状況から求められる行動や態度を取れないことです。
確かに空気を読む能力は程度に差があります。
しかし、それを積極的に読みに行こうという姿勢がないのは問題でしょう。
何事も雑・適当
何をするにも丁寧さが欠けているものあまり望ましい姿勢ではありません。
せっかくの親切も雑にやったり、適当に進めたりすると、かえってやり直しの手間やミスが増える結果となります。
具体的な不親切
不親切さについて概ね整理ができました。
では実際どんなことが日常の中で起きているのでしょうか。
具体的な不親切についてご紹介しましょう。
家事を手伝わない
家族と生活していく中で、争いの種になりがちなのが家事の分担です。
食事の支度、食器洗いや後片付け、掃除に洗濯。
しかも単に実施すればいいというものではありません。
それぞれに必要とされるレベルがあります。
雑にやれば十分汚れが落ちなかったり、ものが壊れたりします。
独り言を聞き流す
相手が何か言っても「独り言だな」と聞き流してしまうことがあります。
独り言は確かにこちらに向けられたものはないかもしれません。
しかし助けを求めるシグナルである可能性も大いにあります。
ついでにやらない
何かのついでにやってもらえると助かることが多々あります。
自分の散歩の帰りに相手の買い物をする。
相手と自分の郵便物を一緒に出してくる。
しかしこうした気遣いなく、自分のことだけを済ませてしまう。
もちろんこちらを助ける義務などないので、しなくてもいいのですが、親切とは離れた行為であるとは言えます。
相手のこだわりを気にかけない
どんな人にもこだわりというものが多少はあるものです。
コーヒーやお茶のブランド。
お気に入りのお菓子。
いつも楽しみにしている雑誌。
他人からすれば同じようなものが数多く存在する中で、何らかの理由があって選んでいます。
それを軽んじられたらどうでしょうか。
例えば、
「コーヒーなんてどれも一緒だよ」
「〇〇系の雑誌なんて同じようなことばかり書いてあるよね」
などは、言っている側からしたら大した違いは感じないでしょう。
しかし言われている方はいい気持ちはしないものです。
話を聞かない
誰しも相手の話を聞く義務はありません。
自分自身の時間は大切ですから、自分のことに集中したい気持ちは自然なことです。
しかし一切話を聞かないのは、相手のことを尊重する態度とは言えないでしょう。
注意点
不親切について理解を深めていただいたところで、2つ注意点があります。
不親切の反対が親切とは限らない
不親切の反対が必ず親切になるかと言えば、そうでもないようです。
例えば話を聞くことは親切になることもあれば、かえって相手の気持ちを沈ませてしまったり嫌なことを思い起こさせてしまったりしてネガティブな結果を招くこともあります。
不親切の再現性はかなり高いものの、親切の再現性は低いということは覚えておいて損はないでしょう。
不親切であることが必要な時も
短期的には不親切であることが必要な時もあります。
相手の行動を改めさせたり、反省させたりするときは、あえて厳しい態度をとることもあるでしょう。
いついかなる時でも不親切を避ければいいかというと、それも十分ではないのです。
まとめ
・不親切を考えることで親切への理解を深める
・不親切は再現性が高い
・とはいえ絶対ではないので、状況を見ながら判断しよう
ではまた!
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