【前編】どれくらい親切かレベルを測る方法を考えてみた

こんにちは。見習い研究員のHIROです。

親切について書いていると、ふと自分はどれくらいの親切レベルなんだろうかと気になることがあります。

色々調べてみましたが、測る方法は見つけられませんでした。

なければ自分で作るしかありません。

今回は親切さを測る方法が何故見つけられなかったか、そしてそんな方法はあるのか、考えます。

この記事と次回の記事はこんな人にオススメです

・自分や他人の親切さがどれくらいなのか測ってみたい

目次

親切さを測る方法が見つからない理由

では何故親切さを測る方法が見つからなかったのでしょうか。

その理由は大きく4つあると考えました。

数値化できない

親切さを数字で表すことができないのが第一の理由です。

例えばモノの長さは基準を作って、それに合わせれば表現することができます。

では親切さの基準はどうやって決めたら良いのでしょうか。

思いつくところでは、

・感謝された回数

・誰かを助けた回数

・相談に乗った回数

・問題を解決した回数

・何かを教えた回数

など結果が出た回数ベースで数値化できそうです。

しかし回数として数字にはできても、それが親切さの度合いと同じとは限りません。

例えば何かを教えた回数を計測しても、どこからどこまでを教えたことにするのかの定義によってまるで回数が変わってきます。

またその教えたことによる影響の大きさも考慮しなくてはいけません。

因果関係を把握できない

親切さの程度を決めるとして、本当にその人の親切が原因なのか考える必要があります。

というのも同じ行為をして、多くの人を助ける場合もあれば、効果がない場合も考えられるからです。

例えば車で人を病院へ送っていくという行為。これが急病の人を病院へ送り届けたのであれば、とても大きな親切と言えるでしょう。

一方、経過観察で特に病変もない人を連れていった場合は、確かに親切ではありますが比較したときに大きな親切とは言えません。

さらに前者の場合も、その人が助かったのは車で送っていった人が早く着けたからなのか、医師の的確な治療があったからなのか、判別が難しいところです。

再現性が低い

過去に数々の親切な行いをしてきた人は親切な人と言えます。

ではその人と同じことをすれば、同じレベルの親切さを持っていると言えるでしょうか。

ここに2種類の問題があります。

① 同じことができるか?

② 同じ結果が得られるか?

同じことをして、同じ結果が得られれば確かに評価することは可能です。

しかし現実にはそうはなりません。

同じことができないし、同じ結果にならないからです。

時間も人も対象も、何もかもが微妙に違ってきます。

当然、結果も異なってくるでしょう。

全ての要素を踏まえて評価するのは時間的に無理

仮にありとあらゆる要素を考慮して、それぞれの関係性や重要度を測ることができたとします。

さらにそれらを全て数値化することにも成功します。

ではそこまで条件が揃えば、正確な評価ができるか。

無理です。

厳密にはロジックの上では可能なのですが、計算が終わらないのです。

例えば現代最速のスーパーコンピューターの一つ、日本の「富岳」を使ったとします。

計算能力は1秒間に44京2010兆回。※1

ちょっと何を言っているかわからないレベルのスピードを持っています。

その「富岳」の計算能力を持ってしても、複数の要素を全て検討して親切の正確な評価をするにはかなりの時間が必要です。

例えば一つの親切の中にはざっと思いつくだけでも次の要素が関係しています。

・関係のある人の数

・各関係者の年齢、性別、身長、体重、体調

・学歴、職歴

・親切をするためにかけた時間

・親切を実現した方法

・道具の有無。あれば何を使ったのか

・場所と天候、気温

仮に各要素がそれぞれ100種類しかなく数値化できると仮定しても、計算数は100^14となります。

概算※2でざっくりお伝えすれば、全て計算するのに1200年以上かかることになります。

・・・なんだか親切さを測るのは無理な気がしてきました。

まとめ

・親切さを評価するには膨大な情報の正確な検討が必要

・そんなのは現代のスーパーコンピューターでも無理

・ではどうするか?

今回は久々の前後編になってしまいました。

果たして解決策はあるのでしょうか?

ではまた!

※1:理化学研究所(2021)「スーパーコンピュータ「富岳」TOP500、HPCG、HPL-AIにおいて3期連続の世界第1位を獲得」,https://www.riken.jp/pr/news/2021/20210628_2/,2021/11/27アクセス

※2:ここでは計算をしやすくするために、富岳の計算能力を1秒間に50京回、一年間を3333万秒とした。

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