こんにちは。見習い研究員のHIROです。
職場や家庭で誰かに注意をしたり、指摘をしたりすることがあります。
しかし「なかなかうまくいかない」という人も多いのではないでしょうか。
今回は人に注意する時に親切さを活用することのメリットをお伝えします。
注意することの難しさ
自分の感情をぶつけてしまう
相手のミスによって自分が被害を受けていると、どうしても感情的になってしまいます。
それは自分が不安だからであり、傷ついているからです。
感情が抑えられない状態で注意をすると、どうしても相手のことを責めてしまいがちになります。
当然、責められた相手は自分を守ろうとするので、なかなか非を認めなかったり改善しなかったりします。
自分の利益のみで動く
相手が失敗しても、自分に何の被害もなければ何とも思わないでしょう。
注意するということは、何らかの事情で利害関係がある場合です。
問題は自分の損害のみに意識が向いてしまうことです。
「あいつのせいでこんな損害を受けた」
「あいつのせいで自分が怒られることになる」
こうした考えを持つことがあるかもしれません。
しかし実際には損害を被っているのはあなただけでなく、失敗した当事者も同じなのです。
この相手目線の欠如が注意や指摘を良くないものにしています。
自分も解決策を持っていない
注意には2つの要素があります。
指摘と解決策です。
指摘は簡単です。ミスを見つけて伝えれば良いだけなので。
一方、解決策は難しいです。
状況を判断し、今何が求められているか、何をどうしなければいけないか。
解決策がなければ、それは単なる批評になってしまいます。
批評は失敗した本人の方がよほど正確にできます。
何をどう考えて実行し、どうなったか。
通常、本人が一番よくわかっていることです。
自分が経験していない
相手と同じ種類の失敗を経験していないと、おかしな言動をしがちです。
そうなると失敗の部分ばかりに気を取られて、
・私なら失敗はしない
・普通、そんなことはしない
・考えればわかる
・なぜ事前に分からなかったのか
などと言ってしまいがちです。
これらは全部、後知恵です。
失敗には必ず原因があります。
ただし原因は相手のみにあるわけではありません。
むしろ失敗は環境や時期など外部要因で引き起こされることも少なくないのです。
親切さを活用する
相手の利益を意識する
注意をする人がやりがちなのは、自分の都合や利益ばかり押し付けることです。
しかもタチが悪いことにそれが正しいことだと思っています。
自分は被害者で、相手から補償されて当然というわけです。
繰り返しますが、利害関係を共有する以上、注意する人も当事者なのです。
であれば相手の利益は自分の利益。
相手が立ち直れるように、失敗を克服できるようにフォローするという親切さが大切になってきます。
受け入れやすさを高める
注意されて嫌な気持ちになるのは、それが指摘にとどまり単に自尊心を傷つけられるからです。
であれば注意するときはショックを和らげる必要があります。
例えば、
・きつい口調になっていないか
・横柄な態度をとっていないか
・正論だけを言っていないか
・相手の言い分を聞いているか
・相手のできているところを認めているか
のような点は注意して内省した方が良いでしょう。
気づきを促す
こちらが注意するのは相手が自分のミスに気づかないときです。
ということは反対に気づいてもらえさえすれば、こちらの注意は不要です。
気づきを促すには対話と質問が有効です。
相手の話を聞いて整理するだけでも、相手が自分の行いを振り返ってミスの原因に気づきやすくなります。
相手に決めてもらう
失敗での損失を取り戻すのは、ミスをした本人にしてもらうのが一番です。
そのためには相手に今後どうするかを決めてもらうことが重要です。
どんなに良い方法でもこちらから押し付けてしまっては、実行に移すのが嫌になってしまいます。
相手のことは相手に決めてもらう。
それが相手を尊重するということであり、自分が尊重されているとわかればあなたのために努力を惜しまないでしょう。
注意点
準備ができていないなら注意しない
気軽に注意している人があまりに多いですが、これまで見て来たように注意をすることは非常に難しいです。
何の考えもなしに思いつきで行うと、効果がないどころか却って本人のやる気を削いだり間違った解決策を実施させてしまうことになりかねません。
すぐに注意したい気持ちはわかりますが、準備なしに注意をしても良くない結果しか待っていないと心得ましょう。
まとめ
・誰かを注意することは難しい
・親切さを活用して、相手が受け入れやすいようにする
・注意は思いつきでやらない。準備が必要
ではまた!
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